世界大会参加報告
樹木の葉も色付き始めた10月17~23日まで、5日間の日程で佛光會初となるシンガポール・マレーシア・タイ共同開催(開会式シンガポール)の世界大会が開催されました。
葉が色付くと言っても、面積646平方キロ(淡路島位の国土)に人口約480万人(年々増加)のシンガポールは、気温は31度。常夏の国である。
開会式・晩餐会が市内サンテックシティで催され、来賓は、シンガポール副総理兼国防大臣を始め、各国国会議員、在中国大使、在台湾大使と豪華メンバー。佛光山寺からは、星雲大師、心倍和尚、心定法師、慈容法師他蒼々たるメンバーが一同シンガポールで会した。会員は約50カ国から総勢600名が参加。
晩餐会では、滅多に聞けない法師様の美声に酔いしれた。
翌日、客船に乗込み、一路マレーシアへ向けて出港。19日にマレーシアのペナン、20日にタイのプーケットにそれぞれ4時間程滞在した以外は丸4日間ずーっと船内であった。勿論大師もである。ペナンでは小乗仏教の寺で涅槃像を見学。プーケットでは、リゾート客の海水浴を遠巻きに眺め目の保養?。タイ佛光會員から椰子の実を頂き、さらっとして程よい甘さの自然の恵に渇いた喉も唸った。
今回のテーマを、一言で表すと「吉祥」
一、吉祥とは、繁栄・幸運を意味し、六時吉祥(四六時中吉祥)と言い、何時でも吉祥を唱え、正しい見識を持ち、謙虚な気持ちで相手や物事に接すと万事良い方向に向かう。皆様も日常の挨拶語として、吉祥を使ってください。
二、人間佛教の実践として、家庭平和が基本である。
嫁姑関係では、先ず一年間は我慢を。相手より一歩先に出すぎたと思ったら、一歩惹く。相手の良い面を観て、和を大切にする。人間佛教はポジティブである。
三、台湾八・八水災では619人の尊い命が失われた。被災者の多くはクリスチャンであった。佛光會では、3万人のボランティアが集まり、弁当20万個配布、心のケアマニュアル冊子を配布した。
四、フィリピン台風災害では、損害額600億円、9000戸崩壊、54,000人が被災した。佛光會では、本山から10tの物資を支援した。
五、本山仏陀記念館は来年竣工予定。10万人収容施設を建設、記念館地下に納経室を設け、100万人の写経を納める。納経室は50年毎に開く。
六、今年の花祭りは、史上初となる台湾総統府前(日本で例えると国会前)で開催され、馬総統を始め10万人が参加した。
以下まだまだ書ききれないが、星雲大師は最後に、「生前に全て条件を整えれば、皆、極楽世界に行ける。極楽世界の着物は軽く、寒暖さはなく穏やかである。食事は思うが侭に食べられる。しかし我々佛光会員には、娑婆世界をもっと清潔にする任務がある。みなさん、明日からまた頑張りましょう」とても82歳とは思えない力強い元気の出るお言葉を頂きました。
<佛光世紀18号>