東京別院で受戒を受けて
平成21年11月7日、東京別院で受戒を受けました。
正直、受戒がどういうものかよく分からず受けました。
自分には荷が重すぎるのではないかとも思っていました。
東京別院では星雲大師様のお話を伺い、優しさにあふれたその話し方や
温かいお人柄に触れることができました。
その話を通して自分の中にある雑多なものが少し見えて考えるきっかけを
頂けたと思いました。
受けた直後は漠然としていましたが、今となると不殺生・不偸盗・不邪淫・
不妄語・不飲酒を通して色々なことに気づかされたと感じています。
生命を殺さないということは、自分を特別扱いしないことであり、
人間を特別扱いしないこと、生あるものはすべて平等であることを教えてくれました。
盗まないということは、自分一人分をわきまえて暮らすこと、
足るを知ることであると教えてくれました。
性欲を満たさないということは、自己の欲望を正当化しない、
衝動に負けない理性の大切さを教えてくれました。
嘘は全ての罪の根源でありますが、守ることは非常に難しいものです。
これを守るためには今の生き方を改めて、裏表のない生き方や、
本当の意味での周りの人に対する感謝の気持ちを持たないといけないと教えてくれました。
酒を飲むと他の動物に対して唯一ある長所の脳細胞を傷つけ、
貴重な知恵の源が失われます。又、酒に逃げなくてもよい、
ストレスの少ない生き方を探す必要を教えてくれました。
私は不完全であり、失敗を繰り返していますが、五戒を通して、
佛光山を通して、心の安らぎのたくさんある生き方を見つけていきたいと感じています。
<佛光世紀20号>